「まめ・はん eriさん」最高金賞受賞インタビュー 前編
消しゴムはんこファンの皆さん、ごきげんいかがでしょうか?国際イレイサースタンプ品評会開催委員長の中鉢久夫です。
6月17日に開催された「第3回国際イレイサースタンプ品評会」の受賞作品発表後、最高金賞ならびに金賞を受賞された作家の皆様にインタビューを行いましたのでご紹介したいと思います。
今回エントリーされた作品の制作秘話や苦労話、そして普段の作家としての活動や今後の展望について等々、消しゴムはんこへの強い想いをひしひしと感じる、とても中身の濃いお話をたくさんお聞きすることができました。
シリーズでお送りしてきました「第3回品評会受賞者インタビュー」ですが、今回はいよいよ最終回!栄えある最高金賞を受賞しましたエントリーナンバー22番「まめ・はん eriさん」のロングインタビュー前編をお届けします。
まめ・はん eriさん
「私の夢」
― この度は最高金賞受賞本当におめでとうございます。第2回品評会の金賞受賞に続いて、今回はついに頂点を極めました。受賞した際のお気持ちを教えていただけますか?
まめ・はん eriさん:
すっごく嬉しかったです。嬉しすぎて涙が出そうになりました。
― 喜び爆発!といったところですね。ところで、会場にいらしていたという話を後になってお聞きしたのですが…。
まめ・はん eriさん:
はい、6月17日に直接会場に行き作品を見てきました。もう言葉にならないほど素晴らしい作品ばかりで「私ってまだまだ未熟だな」って感じました。
― そうなんですか?
まめ・はん eriさん:
私が投票の紙を持ってウロウロしている時、私の作品を見てくださってる方は全然おらず、「これが〇〇先生の作品だよ!みんな〇〇番書いてよ!書いた?」って話してる声が聞こえてきたんです。なので、「あーやっぱり私はダメだな!」って思ってたんです。
サークルをやっているわけでもなく、知名度も低い、経験も浅い、そんな私が最高金賞が取れるとは思わず、発表された時は本当に本当にびっくりして嬉しかったです。投票してくださった皆様、本当にありがとうございます。感謝しかないです。
― そのような経緯があっての最高金賞受賞となれば嬉しさもひとしおですね。ところで、まめ・はん eriさんは今回が2回目の品評会エントリーとなりますが、国際イレイサースタンプ品評会にエントリーしようと思ったきっかけというのは何だったのでしょうか?
まめ・はん eriさん:
第1回目の品評会の最高金賞の方や金賞の方の作品を見た時、わーきれいっ!すごい!これが消しゴム!?私も彫りたい!って思ったんです。その頃の私は小さいサイズのはんこしか彫ったことがなかったんですが、どうしてもやりたくなりハガキサイズが彫れる確証もないまま、早々にエントリーしました。
― そういえば第2回品評会の金賞受賞者インタビューで「はがきサイズの作品の制作は初めて」とおっしゃっていましたね(笑)。でも、経験したことのない世界に一歩を踏み出すチャレンジ精神と成し遂げてしまうバイタリティには本当に感服しています。では続いて、今回最高金賞を受賞された作品のテーマを教えていただけますか?
まめ・はん eriさん:
テーマは、「私の夢」です。
- なるほど、「夢」ですか。
まめ・はん eriさん:
はい。
私は結婚を機に仕事を辞め、「将来子供が生まれたら家でネイルサロンを開きたい」と思いネイルスクールに通いました。検定は順調に取得でき、残すは講師の試験を受けるだけという時に妊娠しました。
想像してなかったですがすごく嬉しかったです。
- 本格的にネイルの勉強をされていたんですね。
まめ・はん eriさん:
はい。ですが、妊娠中はつわりなどもありあまりネイルが出来なくなりました。そして産後はもっとネイルが出来なくなりました。
- 喜びが増えるのはとても良いことですが、一方で一生懸命に取り組んでいたことができなくなるのはとてもつらいですよね。
まめ・はん eriさん:
でも、時々するネイルはやっぱりとても楽しくて癒されました。爪を見ると自然と笑顔になることが出来て、育児の疲れも吹っ飛びました。
そして、この気持ちを世の中の子育てママにも味わってもらいたいと次第に思うようになり…
「子連れOKなネイルサロンを作りたい!」
「ちょっと見栄を張りたい時に来る場所!」
「ちょっと癒されたくて来る場所!」
…というふうに、育児をしながらどんどん夢が膨らんでいきました。
- それはワクワクしてきますね(笑)。
まめ・はん eriさん:
そして4月に入り品評会の図案を決める際に、「ここ1年くらいずっと思い描いてた事を形にしてみよう!」と思ったんです。
「夢のままで終わらせたくない。でも今の私にはネイルサロンをオープンさせるゆとりも技量もない。今の私に出来ることは…頭の中に思い描いてる事を書くことだ!そして彫ることだ!」
夢を口に出して言うと叶うと言うので、彫って形にしたら本当に叶いそう!…そう思いこの作品を作りました。
- なるほど、ご自身が思い描く「夢」をモチーフにして、その「夢」を形にしたのが今回の作品なんですね。言葉や文字で表現すると簡単そうですが、実際に夢を作品として表現するのはとても難しいと思いますので、すでにご自身の中では「夢の形」が映像として具現化しているからこそ形にすることができたんですね。
次回、中編に続きます。どうぞお楽しみに。
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(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2018年8月25日配信)