消しゴムはんこで素敵に輝く、注目の消しゴムはんこ作家さんにインタビュー。
今回は関東エリアを拠点に活動する消しゴムはんこアーティスト・uchicoさん(うちこ*はんこ+)にお話を伺いました。
─2013年に消しゴムはんこの制作を開始したuchicoさん、始めるきっかけとなった事は何ですか?
もともと絵を描くことやモノ作りが好きだったのですが、ミニマムな道具とコンパクトなスペースで楽しめるものがないかな?と思い探していたところ消しゴムはんこを知り、お教室があったので習ってみたらハマりました。
─活動名や雑貨ブランド名の由来を教えてください。
uchico(うちこ)は、学生時代からのニックネームで音の響きがとても気に入っていたので活動名として使っています。ブランド名をひらがなの「うちこ*はんこ+」としたのは、読みやすさを優先させたため。+には、はんこだけではなく+αの拡張性を持たせたいとの意味を込めています。
─ホームページの壁紙や、イベント出展時のブース内の装飾物など、uchicoさんといえば「緑のお花」がトレードマークとなっておりますが、緑のお花をトレードマークにした経緯とは何ですか?
活動のスタートは販売からだったのですが、その際にイメージカラーを決めてパッケージなどに統一感を持たせたいと考えました。ブルー系は冬になると寒そうだし、ピンクはキャラクターと合わないのかな?と感じて消去法的に緑になりましたが、今ではとっても気に入っています。ただ緑が全面過ぎると、色が強すぎる印象なので白地にドット状に配置することで配色のバランスをとっています。水玉模様で試してみたのですが、もうちょっと「らしさ」のようなものを出したいなと思い、ドットとしても使いやすいようなシンプルなお花を使うようになりました。
─消しゴムはんこはどのような作品・作風・モチーフのものが多いですか?
シンプルな動物のイラストが多いです。販売するはんこは単線のイラストが主ですが、展示用の作品などは面で構成された多色刷りも多いです。制作に際しては、見た人・捺した人の気持ちがちょっと上がるような、表情やテーマ、色合いになるように心がけています。
─消しゴムはんこづくりではどの部分に一番こだわっておりますか?
レッスン用は図案にこだわり、シンプルで彫り方がわかりやすい・挫折しにくいものでありつつ、カワイさや使いたいと思えるようなデザインになるように心がけています。販売用は彫りのキレイさと強度を重視していますが、他にもクリーニングや持ち手の加工やパッケージなどすべてにおいて丁寧な仕事を心がけています。
─消しゴムを彫るときはどのような刃物を使ってますか?
NTのデザインナイフ、D400を使ってほとんどの部分を彫ります。広い内側の余白については道刃物工業のゴムハン彫刻刀・印刀曲を使っています。
─消しゴムはんこを捺すときはどのようなスタンプインクを使ってますか?
ツキネコのバーサクラフトをよく使っています。特にトレードカラーのスプリンググリーンはインカーもよく使います。
─ここ2~3年の間で出展したイベントはありますか?
・デザインフェスタ:2015年5月のvol.41~2016年11月のvol.44まで連続出展
・スタンプカーニバル:2015年の第9回~2017年の第11回まで連続出展
・コルトン文化祭:作品展示。2017年・2018年はワークショップも出展
・グループ展:2015年8月「sweeeeeeeeeeeeeeeets」出品/会期中にワークショップも担当
・個展:2016年8月『うちこ*はんこ+ てん』
に出展しました。
─ここ2~3年の間で受賞したコンテストはありますか?
2017年の「スタンプカーニバル」作品コンテストで三木章刃物本舗賞を受賞いたしました。
─最近の活動について教えてください。
今年も9月開催のスタンプカーニバルに「くまごろう×うちこ」としてくま五郎本舗さんと共同出展します。アトリエレッスンは随時受付中。6月開催のけしごむはんこヴィレッジではアトリエを飛び出し「イラストワークショップ」をやります。吉祥寺HATTIFFNATTの雑貨屋さん、市川の手作り雑貨Matiereさんでの委託販売の他、minneでも販売をしています。
─6月に出展される「浅草橋けしごむはんこヴィレッジvol.3」でのワークショップはどのような内容のものになりますか?
『ペン1本でさらっとかくイラスト』思い思いの顔を描いてイラストに挑戦します。普段消しゴムはんこを彫るために図案は描いているんだけど..ペンを使ってサラッとイラストを描くってなると、なんだか身構えちゃう。そんな方もポイントやコツを掴んで、気軽にイラストを楽しんでもらえたらと思います。
─消しゴムはんこの活動について、ご家族やお友達からはどのように言われますか?
「理解はしてあげられないけど、出来る範囲で応援はするね」と家族は言ってくれています。評価をされることはありませんが、広い心で活動を容認してもらえるこの環境と家族の優しさには感謝しかありません。
─消しゴムはんこをしていて良かった事などありましたら教えてください。
消しゴムはんこという共通の話題を介して、年齢も環境も違う人たちと知り合うことができました。イベントなどを通じ直接的に出会うのはもちろん、ネットでのつながりは距離も時間も越えて様々な価値観に触れることができて、とても刺激を受けます。きっかけは消しゴムはんこというとても小さなものですが、そういった刺激は私の中のものの見え方や捉え方をとても広げてくれたように思います。
─これからどのような消しゴムはんこを作っていきたいですか?
「楽しい」をカタチにできたら。と考えています。
─これから消しゴムはんこでどのような活動をしていきたいですか?
たくさんの方にそれぞれのスタイルに合わせて消しゴムはんこを楽しんでもらえるよう。販売やレッスンだけでなく、発信にも力をいれていきたいと思っています。
~uchicoさんプロフィール~
関東エリアを拠点に活動する消しゴムはんこ作家。雑貨ブランド「うちこ*はんこ+」を立ち上げ、創作活動を続けながら数々のイベントにも出展している。自宅アトリエやカルチャーセンターなどで消しゴムはんこ教室やイラストレッスンを開催。 JESCA友の会・市川船橋いちごサークル代表講師を務める。
◆ブログ:http://happyuchico.blog.fc2.com/
◆フェイスブックページ:https://www.facebook.com/uchico.hanco
◆インスタグラム:https://www.instagram.com/uchico_hanco/
◆ツイッター:https://twitter.com/uchico_hanco
(消しゴムはんこライブラリー編集部/2018年5月16日配信)