大内ゆかさん「極めろ！はんこ道」彫り方編完結

jesca

7年前

消しゴムはんこ作家・大内ゆかさんの連載「大内ゆかの『極めろ！はんこ道』」をお届けします。

随分とご無沙汰しております。
彫り方編は今回で終わりになります。
そして、連載も次回で最終回になります。

数回の投稿でしたが、たくさんの方にご覧いただき本当に嬉しかったです！
ありがとうございましたm(_ _)m
今回含め、あと2回お付き合いいただければ幸いです。

では、前回の続きからです。（前回までの記事はこちら）

【図案の外側の2回目の刃入れ】

仕上げに向けて下準備をしていきます。
図案の外側の1回目の刃入れをしたところに、もう一度刃を入れていきます。

この時、1回目の刃を入れたところより、少し下から刃を入れてください。
1回目の刃入れのときに刃が入りすぎてしまっているかもしれませんので、それを削いでいくイメージです。

底面と平行に彫っていく】

ひと通り刃が入ったら、次は周りの余白を取っていく作業になります。
底面と平行になるように、先ほど刃を入れた図案の外側のところより少し手前まで刃を入れていきます。
一度入れた刃はできるだけ抜かないようにしてください。
図案をよく見ながら、入れている刃先を意識しながら進めていきます。
平行に入れている刃がブレないように注意しましょう。

ひと通り刃が入ったら、図案に向かって取っていきます。
このとき図案側から外側に向かって取っていくと、大事なところがもげてしまうことがありますので注意してください。
全て取るとこんな感じになります。

まだモケモケが残っている状態で大丈夫です。

【モケモケを取っていく】

このモケモケが残っているということは、図案のほうまで刃が入っていないということです。
綺麗に取れてしまうということは図案の下にまで刃が入っている可能性があります。そうなると壊れやすくなってしまうので、私は極力モケモケを残すようにしています。
この状態になると刃先がどこまで入っているかがわかりやすくなります。
どこに刃先があるか注意深く見ながら、また底面と平行に刃を入れモケモケを取っていきましょう。

図案の外側の2回目の刃入れがきっちりできていると、この工程で全てのモケモケがすっきりと取れます。
もし取れない場合は、取れない部分の図案の外側の刃入れをもう一度してみてください。

全て取り終えるとこのようになります。

【面取りをする】

消しゴムが欠けないように、また、消しゴムの端が汚れないように面取りもしておきましょう。
消しゴムの周りの辺の部分に斜めに刃を入れます。
じゃがいもの面取りをするようにしてみてください。
面取りを終えるとこのようになります。

持ち手などを付けない場合は、底面の面取りもしておくと良いですよ。

【捺してみよう】

最後は出来上がったはんこ捺して、手直しするところがないか確認してみましょう。
彫り残しはないか、余白はちゃんと彫れているか、自分の思っている線の太さになっているかなど確認します。
もし手直しするところがあれば直して、その都度確認のために捺してみてくださいね。
印面を見るのに慣れてくれば、光を当てて彫ったところを見るだけで大体の印影が分かるようになってきますので、この工程は省いても良いと思います。

これでクマさんはんこの彫り方の回が全て終わりました。
何ヶ月もお待たせしてしまったり、長々と引っ張ってしまいすみませんでした。
でも、少しでもお役に立てていれば嬉しいなと思います。
きっと文字で読んでいただくよりも、動画をご覧いただいたほうが分かりやすいのではないかと思いますので、YouTubeの動画もあわせてご覧くださいませ。
それでは最終回でお会いいたしましょう。

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