消しゴムはんこの「彫りの技術力」と「デザイン力」を競う業界初の本格的なコンテスト【国際イレイサースタンプ品評会】。2017年12月10日に開催された『第2回国際イレイサースタンプ品評会』は第1回を大きく上回る33作品のエントリーがあり、HAROKELLOGG ひろせはなこさんの作品が最高金賞に、接戦を制した9作品が金賞に選出されました。
そこで、今回も最高金賞ならびに金賞を受賞された作家さんへのインタビューを行い、受賞時の気持ちや作品に込めた想いやテーマ、そして作品制作に使用しているツールや制作方法などをお伺いしました。
シリーズでお届けする、はんこ村かわら版番外編【金賞受賞者インタビュー】。今回は、三村和香さんの登場です。
三村和香さん
~「2つの趣味を組み合わせてみたい」という想いを作品に~
金賞を受賞された感想をお聞かせください。
三村和香さん:
消しごむはんこを制作されているかたや関心のあるかたからの投票で、賞をいただけたことをとても嬉しく思います。
また、品評会のことは、偶然目にしたfacebookの記事で知ったのですが、悩みつつも参加させていただくことを決めて、本当に良かったなと思っています。
というのも、消しごむはんこ自体は長らく趣味としていたのですが、ごくごく個人的に楽しんでいたので、こうした消しごむはんこのコミュニティがあることや、様々な個性を持った作家さんがたくさんいらっしゃること、SNSでも活発に交流活動や作品紹介が行われていることを知りませんでした。
それらを拝見し、今後、私もぜひ、SNSアカウントを取得したり、イベントに参加したりしてみたいなと思うようになりました。
そういった新しい機会をいただけたという意味で、今回参加させていただけたこと、素敵な賞をいただけたこと、感謝しております。ありがとうございました。
受賞された作品のテーマとしたもの、またはコンセプトとしたものを教えてください。
三村和香さん:
とても漠然としているのですが、
・年賀状に使えるような、和の雰囲気で華やかなデザインにしたい
・趣味のひとつに写真撮影があり、自分が撮影した写真データから図案を作成する
・細やかな図案に挑戦する
という3つのことを始めに決めていました。
そうして、撮りためた写真を見ていると、着物姿の女性が目に留まり、デザインの中心に配置しました。それに合わせて、背景は様々な着物の柄を参考にしながら、バランスをみて埋めていきました。
アイデア・図案の作成から作品の完成までどのくらい日数を要しましたか?
三村和香さん:
図案の資料集めに1日、図案の作成に2日、彫刻に2,3日、印影の作成や印面の微調整に2日ほど、計1週間くらいで作成しました。
~細やかな彫りの印面・こだわりの配色の印影~
作品の制作で苦心した点を教えてください。
三村和香さん:
作品の条件がハガキサイズまでの消しごむ1枚でしたが、印影は多色刷りにしたいと考えていたので、インクごとにマスキングして、ずれないように押していくのが難しかったです。また、インクの組み合わせを検討するのにも時間がかかり、結果的には数十枚試し刷りをしました。
作品の制作で特にこだわった部分、ここに注目してもらいたい!という部分を教えてください。
三村和香さん:
提出の締め切りとの兼ね合いで、元の図案から少し簡易化した部分もあったのですが(お恥ずかしながら…)、当初の目標であった細やかな彫りのある作品ができたかなと思います。
それから、苦心した印影ですが、メリハリがあり鮮やかな色合いが表現できていれば幸いです。
今回の作品の制作にはどのような道具を使いましたか?
また、普段の制作に使用している道具と、その道具を使用する理由やこだわりがございましたら教えてください。
三村和香さん:
今回の制作も普段の制作も30度刃のデザインナイフを使用していますが、今回は細やかなデザインを目指していたため、普段のものより少し刃先が長いものを購入しました。
あなたの彫り方のタイプを教えてください。(例:置き彫り・手持ち彫り等々)
作品の大きさによって彫り方を使い分けている場合はそれらも教えてください。
三村和香さん:
彫刻刀を使用するとき以外は、全て手で持って彫っています。
お忙しい中インタビューにご協力いただきました三村和香さん、本当にありがとうございました。
「あなたも最高金賞を目指してみませんか?」
彫りの美しさとデザインを競う本格的なコンテスト
【第3回国際イレイサースタンプ品評会】
ただいま出品エントリー受付中!
http://www.eraserstamp.net/fair/
(国際イレイサースタンプ品評会開催委員会 / 2018年1月29日配信)