消しゴムはんこをはじめ、ハンドメイド作品の制作や販売、講師活動を通じて充実した毎日を送る女性が増えている。ハンドメイド作家ウォッチャーがそんな女性たちの本音に迫る、イマドキの作活(作家活動)事情をお届けするルポタージュ『ハンドメイド作活白書』。
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Dさん(仮名)は30代前半の女性。幼少の頃からハンドメイドが趣味で、消しゴムはんこ作りも趣味のひとつだった。27歳で結婚、30歳のとき第一子の妊娠を機に退社。産休もできたが退社を選んだ。「ようやく出来た赤ちゃんだったので、そのときはママ業に専念したいと思いました」とDさん。後悔はないという。
そして現在、二児の母となったDさんは、ハンドメイド販売サイトで消しゴムはんこの販売を始めた。
「まだまだ子育てで精一杯の毎日なのですが、何か自分ができることを活かしたいと思って始めました」
Dさんはハンドメイド販売サイトに月2~3点を出品し、ほとんどがすぐに売れていくという。作品はどれも「ママの目線」をテーマに、子育て中の母親が使えるハンコを制作している。
「子育ての中でこんなハンコがあったらいいなとか、こんなハンコがあると便利だなというものを作ったら、買ってくれる人がいて、共感してもらえたということがすごく嬉しいです」
ハンドメイド作品の販売活動は、子育てをしながら活動している女性が多い。中でも、無理をせずマイペースに好きな作品を作って販売をするというスタイルは、主婦層から多くの支持を集めている。
「お小遣いにもならないくらいの小さな利益ですが、とにかく買ってくれる人がいるということが私には嬉しくて」と語る。将来はイベントに出展したり、雑貨店で作品を販売することが目標だという。
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アレクサンドリーネ瀧山:ハンドメイドの世界をウォッチするライター。
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