通常の4倍の大きさのスクラップブッキング
イレイサースタンプクリエイター・うえむらゆみこさんの連載「イレイサースタンプ in スクラップブッキング」をお届けします。(毎月10日頃更新予定)
けしごむはんこファンの皆様、こんにちは!
イレイサースタンプクリエイターのうえむらゆみこです。
今月は「けしごむ・はんこ・てん」で展示しました大型作品をご紹介します。
この大型作品は「けしごむはんこだけでスクラップブッキングを表現したい」という思いから始まりました。
今回は大型作品3部作の完結編として初めて人物に挑戦しました。
スクラップブッキングは普通12インチ(30cm)サイズの作品が主流です。
大型作品は約60センチのけしごむを使いますので通常の約4倍の大きさになります。
大型作品を制作するのは3回目の挑戦です。
1回目は消しゴムはんこの道具を、2回目は日本の四季の花を、スクラップブッキングの写真に見立てた枠の中に表現しました。
スクラップブッキングといえば「写真」です。
「写真」といえば「人物」ですよね。
いつかは人物をやってみたい!そういう気持ちが1回目の挑戦の時から心の中にありました。
人物を描くことは道具や花に比べると非常に難しく、図案を描くためには多くの試行錯誤の繰り返しでした。
まずは60センチ×60センチの図案を描かなければ先に進みません。
真っ白な大きな紙に一から図案を描くということは予想を超える時間と努力と精神力を要しました。
消しゴムはんこのよさを最大限に伝えたいため人物を線画ではなくシルエットで表現したことも非常に苦労した点です。
図案は約半年かけて構想を練りました。
そして約210時間かけて彫り上げました。
図案を描いている時は苦労の連続でしたが「早く彫りたい」という気持ちが大きく彫っている時はただただ楽しい、そんな気持ちでした。
完成しました原版がこちらです。
copyrights © Yumiko Uemura All Rights Reserved.
余白にインクがついていないと「絵」に見えてしまうため余白の山の部分には最後に綿棒を使いわざとインクを付けて版画感を出しました。
今回は捺す作業にもこだわりました。
写真を立体的に見せるためスポンジテープを貼って厚みを付けたり、けしごむはんこだとわかるようにわざとかすれた感じに捺して(綺麗には捺さずに)その後エンボス加工しています。
インクテクニックをふんだんに取り入れて制作しました。
copyrights © Yumiko Uemura All Rights Reserved.
今回の作品タイトルは「人生は美しい」です。
たくさん散りばめた写真の中の人物を見て、作品の前で思わず足を止めてストーリーを思い描いてしまうようなそんな作品を目指しました。
完成した時には何ともいえない達成感と満足感に「挑戦してよかった!」という思いで体が震えました。
イレイサースタンプクリエイター うえむらゆみこがお届けしました。
また、来月お会いしましょう!
【材料】
ヒノデワシ(株)はんけしくん大サイズ 非売品
http://www.hinodewashi.com/
インクはすべてツキネコ製品を使用しました
(株)ツキネコ
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