消しゴム彫塑家・うえむらゆみこさんの連載「ハンコにできること、星の数ほど。」をお届けします。
消しゴムはんこファンの皆さま、こんにちは!
消しゴム彫塑家のうえむらゆみこです。
消しゴムはんこにはたくさんの夢がつまっています。
ただ「消しゴムに絵をうつして彫る」というものではありません。
一生懸命彫ったはんこの向こう側にはたくさんの可能性があります。
そんな消しゴムはんこにできること。
星の数ほどたくさんある「ハンコにできること」を毎月ご紹介しています。
気付いてくれた方もいらっしゃるかもしれませんが、今月から肩書きを「消しゴム彫塑家」にしております。
消しゴムを彫ったり捺したり消しゴム原版を飾ったりと幅広い分野で材料の消しゴムを彫刻して塑造する「彫塑」に最近夢中になっております。
早速ですが、そんな消しゴム彫塑作品の新作を彫りました。
タイトルは「生命」です。
A4サイズの消しゴムを一枚彫りしております。
図案を描くのは本当に時間がかかったのですが彫るのはとても楽しかったです。
彫るのにかかった時間は約70時間です。
今回は捺さずに消しゴム原版だけを展示しました。
最初から捺すことを考えずに図案を描きました。
これは、はんことして捺すときの図案とはまた少し違っていて面白いです。
左右反転のことなどを考えず描けますし捺さないので多少思い切り彫っても問題はないからです。
そして、原版にはステイズオンの新色(ボルドー・プラム・スカーレットフレイム)を使って消しゴムを着色してみました。
額はオーダーをして作っていただきましたがあえてアクリル板はなしにしました。
アクリル板を入れてしまうと、着色したインクが付いて剥がれてしまったり長期間保存していると消しゴムが溶けてくっついてしまったりしたことがあるからです。
最近ではアクリル板を入れずに展示しているので消しゴム彫塑の生の良さをダイレクトに見ていただくことができますし、作品をカメラで撮影するときにも反射しません。
この作品「生命」は昨年に引き続き今年の安美展に入選して展示をしていただきました。
安美展でたくさんの方に新作をみていただき本当に光栄な出来事でした。
今後も「彫塑」に力を入れていきたいと思います。
消しゴムはんこが皆さまの生活の彩りの一つに繋がりますように。
消しゴム彫塑家うえむらゆみこがお届けしました。
また来月お会いしましょう!
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◆バックナンバーはこちらから
https://www.keshigomu-hanko.com/archives/category/regular/uemura_yumiko
(消しゴムはんこライブラリー編集部・2021年11月10日配信)