第4回品評会金賞受賞「ばむへいさん」インタビュー 前編

 消しゴムはんこファンの皆様、ごきげんいかがですか?

 この度、昨年12月9日に開催された「第4回国際イレイサースタンプ品評会」において最高金賞および金賞を受賞された作家の皆様にインタビューを敢行いたしました。作品の制作秘話や独自のテクニック、そして普段の作家活動等について等、普段はお聞きすることができないような内容の濃いお話をたくさんお伺いすることができましたので、詳細を余すことなく皆様にお伝えしたいと思います。

 今回は前人未到の3回連続金賞受賞という偉業を成し遂げた「ばむへいさん」のインタビュー前編をお届けします。


ばむへいさん


- この度は金賞受賞おめでとうございます。今回の受賞で前人未到の3連続金賞受賞となりましたね。まずは受賞された感想をお聞かせいただけますか?

ばむへいさん:
 とてもうれしかったです。
 発表当日は見ないつもりでしたが、家族から「集中してTVが集中して見れない!」と言われ(注:発表日の12月23日は全日本フィギュア女子フリーの放映日でした)、両方の結果にそわそわしていました。

- そういえば全日本フィギュアスケート女子のフリーの日でしたね(笑)。それで、どちらもそわそわしながら見ていた、と。

ばむへいさん:
 はい。しかも途中なかなか自分の名前が出ないので本当に心臓に悪かったです(笑)。特別賞は先に出ていたので、賞にはひっかかってよかったと思いましたが、ここまでくると金賞がほしい!ので本当にドキドキしました。

- 発表は得票数順でしたから、当然うしろの方になりますよね。そして、結果として3連続金賞受賞という偉業を達成されました。

ばむへいさん:
 企画賞とあわせて前人未到の3連続金賞受賞を獲れたのも、いろんな方からの応援の声が結果につながったと思っています。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました!

- ストレートにお訊きしますが、ご自身で意識されていたかどうかも含めて3回連続で金賞を受賞できるという自信はありましたか?

ばむへいさん:
 自信は半々です。でも獲りたい!と思って制作に取り組みました。
 3回連続はまだ誰も獲っていないのは知っていたので「挑戦権を得た!やるぞ!!」という気持ちでがんばりました。

- 気合も十分に制作に勤しんだ、というところでしょうか。では今回のエントリー作品についてお伺いします。ズバリ、作品のテーマは?

ばむへいさん:
 テーマは「宝の地図」です。

- デザインそのままのテーマですね(笑)。

ばむへいさん:
 はい(笑)。毎回そうなんですが、テーマを決めてそのテーマが伝わるようシンプルにすることを心掛けています。
 ちなみに前回は「ポップアップ」、前々回は「クリスマス」でした。作品を見て何が言いたいのか伝わらないと、その後さらに見てもらう事が難しいからです。今回の作品では「宝の地図」と一目見ただけで分かるように、そしてその地図を持って「宝探ししたい!」って思えるような遊び心が伝わるよう心掛けました。

- 一目見て作品の意図を伝えるというのは実は非常に難しいと思いますが、これをサラッとお話して作品にしっかり盛り込んでしまうあたりに「さすがばむへいさんだ」と思わせる非凡さを感じます。ということは、デザイン画を描く際に注意したことや表現について心がけたこともシンプルでわかりやすく、という感じでしょうか?

ばむへいさん:
 そうですね。実際に会場でご覧いただいた方ならお分かりと思いますが、すごい数の作品が並んでいる中で、インパクトがあって記憶に残るシンプルさが重要かな?と解釈しているので、わかりやすい図案にこだわりました。

- やはり作品の「見せ方」をしっかりと研究されているということなんですね。ところで、ばむへいさんといえばエントリー作品の印影に独創的な意匠を施すことで知られていますが、今回も先ほどもお話に出てきました古地図のような表現をされてきましたね。これはデザイン画を描かれた際にすでに決めていた表現方法なのでしょうか?

ばむへいさん:
 はい。ばむが勝負できるのは印影しかない!くらい思っています。毎回なんですが”彫り”は自信がないんですよ(笑)。

-えぇ?それはご冗談ですよね?

ばむへいさん:
 いやいや本当です(笑)。なので、今お話ししたように今回の作品をつくる時も「アンティークな地図をつくる」という部分をはじめに決めて、それに合う図案を練っていきました。

- なるほど、そうだったんですね。ところで、印影となる地図に使用した紙はいったい何ですか?作品が事務局に到着した時に「この紙はなんだ?」と話題になったんですが・・・。

ばむへいさん:
 そうでしたか(笑)。作品を見て多くの方が驚いていたんですが、使用した紙はコピー用紙なんです(笑)。

- コピー用紙ですか!?

ばむへいさん:
 そうなんです。厚い紙だとペラペラ感が出ない。今にも風に吹かれて無くなってしまうような質感を表現できる薄い紙をチョイスしたかったんです。

- ですが、コピー用紙といえば真っ白ですよね?それをどのように加工してあの質感を持たせたんですか?

ばむへいさん:
 今おっしゃったとおりコピー用紙はまっ白な紙なので、古びた感を出すために、くしゃくしゃに丸めては広げを何回か繰り返した後コーヒー染めをしました。

- なるほど!コーヒー染めだったんですね。

ばむへいさん:
 そして乾かす前に適当にびりびりと破って出来上がりです。以外と簡単なので、ぜひ試してみてくださいね。

- いや~、コーヒー染めというのは盲点でした。そしてもうひとつ気になっていたのが、印影をよく見ると線が途切れたり擦れたりせずきれいに捺せていますよね。このことからの想像ですが、紙の染め工程は印影を捺してから行ったということでしょうか?

ばむへいさん:
 はい。捺して十分乾かしてくしゃくしゃにしたあとに、ドリップコーヒーでまずコーヒーを淹れ、その出汁を何回かに分けて少しずつ浸しました。その後にドリップコーヒーの粉を降ったり、「ぽん、ぽん」と押し付けて濃淡を出しました。

- 簡単そうにお話されていますが、かなり手の込んだ過程を経て作られているんですね。ですが、完成作品に絶大なインパクトをもたらすという点において、今後の品評会での印影の表現方法に大きな影響を与えそうな感じがします。


 次回「中編」に続きます。どうぞご期待ください。


ばむへいさんのより詳しい情報はこちら
Blog:https://ameblo.jp/bamuheichan/
Instagram:https://www.instagram.com/bamuhei/


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(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2019年2月5日配信)

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