木村明子さん「さんぽではんこ」今回は自由が丘
消しゴムはんこ作家・木村明子さん(くま五郎本舗)の連載「木村明子の新・さんぽではんこ」をお届けします。(隔月更新予定)
寒さが身にこたえるので外出する時はカイロを2枚は貼りつけずにはいられない季節になりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。千葉県を拠点に活動している消しゴムはんこ彫り、木村明子と申します。
「木村明子という人物がどこかに出かけてはんこを彫る」というこの連載、第6回目となる今回はカメラ女子の友人たちと共に自由が丘をぶらぶらした時のことを書きます。
友人たちとカメラを構えながら自由が丘駅に降り立ったのは、日差しが気持ちのいい午前中のことでした。まだ開いていない雑貨屋さんなどもあり、「後であそこ寄ろうね」などとウキウキ話しながらまずは熊野神社に向かいました。
熊野神社に向かったのは、私が巨木マニアであることを知る友人が「いい巨木あるよ♪」とおススメしてくれたからです。
熊野神社は鎌倉時代以前に創建されたといわれている由緒正しい神社です。鳥居のすぐわきのところに小さな空き地があり、そこには色とりどりの落ち葉がたっぷりと降り積もっています。その上で、ご近所さんだと思われる親子連れの皆さんが楽しそうに遊ぶ姿はそれはそれは美しく、ほのぼのしたものでした。
色とりどりの落ち葉はもちろんのこと、近くにはレトロ感があふれる遊具などもあり、カメラをかまえながら歩く我々は被写体が多過ぎてなかなか先に進めません。ゆっくりと時間をかけながら参道を進むと、そこは都会の真ん中とは思えないくらいの風格をたたえたご神木があり、冬の冷たい空気と相まって気持ちが引き締まる思いがしました。
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朱色が美しい御社殿をお参りし、社務所に向かいますとそこには熊の形の絵馬がありました。もしかしたらお忘れかもしれませんので改めて書かせていただきますと、私は「くま五郎本舗」という屋号で消しゴムを彫っております。「これも何かのご縁であろう」と感じた私は生まれて初めて(たぶん)絵馬を書きました。
熊野神社の絵馬掛け所には、ささやかな願い事と共にウツボが描かれてある絵馬がかかっています。もしお近くに行かれる機会があったとしても、恥ずかしいので探したりはしないでいただければと思います。
熊野神社でゆっくりと時を過ごした後、「お昼ごはんはどうしようね」などと話をしながらわき道に入って行きますと、道を出たところに素敵なたたずまいのカフェがありました。そこは「お菓子のホー○ラン王」というキャッチコピーで有名なお店の総本店に併設されているカフェでした。大人の事情で一字伏字にさせていただいておりますが、本来なら声を大にしておススメしたいお店です。
和食ランチはとても美味しくヘルシーで、ひとりひとり違う色柄の器に盛り付けられており彩りも美しく、出していただいたお茶も美味しく、何よりもお手洗いがとても広かったです。「なぜ急にお手洗い?」と思われるかもしれませんが、思わずこうして行数を使って書いてしまうくらいきれいで広くて居心地のいいお手洗いでした。皆様も自由が丘に行かれた際は、こちらのカフェでお茶やランチを楽しみつつ、お手洗いの広さを満喫していただければと思います。おススメです。
おなかを満たした後、我々は雑貨屋さんめぐりへと向かいました。ネットで「自由が丘」と検索するともれなく「雑貨」とついてくるくらい、それはそれは見応えのある雑貨屋さんがたくさんたくさんありました。自由が丘に行くまでは「敷居の高いオシャレ街」という印象があったのですが、どのお店も割とリーズナブルな印象で、私のような「絵に描いたような庶民」でも「あら~、これ買っちゃおうかしら」と思えるくらいの素敵アイテムがたくさん並んでいました。
もし自由が丘が自由が丘ごと近くに移動してきてくれたら週1で通ってしまうくらいです。
ただそこは自由が丘です。立ち並ぶ雑貨屋さんから少し離れた住宅地に入ったところに売り出し中の一軒家がありました。オシャレな外観でとても大きな家屋だったのですが、備え付けられていたチラシを手に取り見てみたところお値段が……。それはもう……。
「転校生がひとりで寂しそうだったから声をかけて気安くしていたのだけれど、ある日自宅に招待してもらったらお手伝いさんが10人くらいいる家のお坊ちゃんだった」
以上が私の自由が丘への印象です。出生は多少違うかもしれないけれどとてもいい奴(素敵な街)なので、また遊んでもらおうと思います♪
ではまた!!
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