第4回品評会金賞受賞「ともたろさん」インタビュー 後編
消しゴムはんこファンの皆様、ごきげんいかがですか?
この度、昨年12月9日に開催された「第4回国際イレイサースタンプ品評会」において最高金賞および金賞を受賞された作家の皆様にインタビューを敢行いたしました。作品の制作秘話や独自のテクニック、そして普段の作家活動等について等、普段はお聞きすることができないような内容の濃いお話をたくさんお伺いすることができましたので、詳細を余すことなく皆様にお伝えしたいと思います。
今回は2月20日に公開しました前編に続き「ともたろさん」のインタビュー後編をお届けします。
前編はこちら
(前編からの続き)
- 続きまして作品の制作過程についてお伺いします。作品の制作は長時間に及ぶと思われますが、長時間の作業を行う際に気をつけていることはありますか?また、制作途中に休憩することがあると思われますが、その際に気分転換のために行っていること等がありましたら教えていただけますか?
ともたろさん:
私の場合、日中は仕事に行っているので帰宅後に作品作りをしていました。集中していると1~2時間はあっという間に経ってしまうので「もうこんな時間!」となります(笑)。
- それ、すごくよくわかります(笑)。
ともたろさん:
そして制作中はずっと同じ姿勢で彫り続けるので、2時間に1回くらいのペースで立ち上がってはんこ作業から離れていました。基本的に夜に制作していることが多かったのですが、夜中でも関係なしにお菓子を食べて「あとひと頑張りするか~!」と気持ちを切り替えていました。
- ご自身の制作ペースを維持しつつも、きちんと気持ちを切り替えながら制作されたんですね。ところで、今回のエントリー作品はデザインのアイデアと図案の作成から作品の完成までどのくらい日数がかかりましたか?
ともたろさん:
アイデアが浮かんでからデザインとして完成するまでに1ヶ月程度、制作時間は毎日少しずつ進めていたので2週間程度かかったと思います。
- なるほど。では、デザイン画の消しゴムへの転写はどのような方法で行いましたか?
ともたろさん:
トレーシングペーパーを用いて転写しました。
- 一般的な方法で転写されたんですね。次に、今回の作品制作に使用した道具を教えていただけますか?また、「彫る道具」以外に制作に欠かせない道具類があれば併せて教えていただきたいのですが。
ともたろさん:
デザインカッターはアートナイフプロをメインに使用しています。手元ライトは無印良品のLEDモバイルライト、細かい彫り作業にはハズキルーペを使っています。
- ハズキルーペですか!たしかに繊細な作業を行う際にあるととても便利ですよね。ちなみに、今回作品に使用した消しゴムの銘柄は何ですか?
ともたろさん:
今回はほるナビ(かため)のブラックベースを使用しました。
- 普段作品を制作する際に使用する消しゴムもほるナビがメインですか?
ともたろさん:
普段はほるナビとはんけしくんを使用することが多いですが、必ずどちらかだけとは決めていません。細かい図案にはかためを使用することが多く、やわらかめの消しゴムの使用頻度は以前に比べて減りました。
- ありがとうございます。次に消しゴムはんこの彫り方についてお伺いしますが、ともたろさんの基本となる彫り方はどのようなスタイルですか?
ともたろさん:
基本は置き彫りで刃の向きは押し彫りです。以前は引き彫りでしたが、私は押し彫りの方が線を安定して彫ることができました。
- なるほど、引き彫りから押し彫りに変えられたんですね。それと、細部の仕上げ等の状況に応じて彫り方を変えたりすることはございますか?
ともたろさん:
はい。彫り終えて細部の処理を行う時は手持ち彫り、引き彫りも使用します。
- ありがとうございます。では続いて、今回の作品の印影に使用したインクと、印面の着色に使用したインクについて教えていただけますか?
ともたろさん:
どちらも同じインクを使用しました。ツキネコのクラシックでカラーはネイビーブルーです。インクもパッケージも好きなのですがすでに生産が終了しているようで少し寂しいです。
- クラシックといえばおしゃれな意匠が施された缶のパッケージを持つスタンプインクですよね。廃版となった今でも根強い人気を集めているとお伺いしています。
- 続きまして、ともたろさんの消しゴムはんこ作家・ハンドメイド作家として現在どのような活動をされているか教えていただけますか?
ともたろさん:
現在はイベントをメインに販売を行っております。minneでの販売もしておりますが種類がまだ少ないので今後増やしていく予定です。
- ありがとうございます。併せて、SNSのアカウントをお持ちでしたら教えていただきたいいのですが。
ともたろさん:
SNSはInstagramを主に使用しています。また、制作過程などはTwitterで発信することも多々あります。URLはこちらです。
◆Instagram http://instagram.com/tomotaro.x.hanko
◆Twitter https://twitter.com/tomotarohanko
◆アメブロ https://ameblo.jp/tomotaro-x-hanko/
◆minne https://minne.com/tomotarohan
- ありがとうございます。次に、イベント出展等も含めた今後の活動予定と、作家として目指すところや目標となることを教えていただけますか?
ともたろさん:
今後の活動予定は以下の通りです。
・3/15(金)~3/27(水) 第9回けしごむはんこてん
・6/2 東京アートクラフトフェスタvol.1
今後の目標としましては、消しゴムはんこを通したアート作品に興味があります。はんこ単体も好きなのですが、そこからさらにアート作品として発展させられたら楽しそうだなと思ってます。
- なるほど、素晴らしい目標ですね。第4回品評会におけるダブル受賞は、まさに「消しゴムはんこを通したアート作品としての発展」という目標に対する大きな第一歩といえるのではないかと思います。そして、6月2日開催の「東京アートクラフトフェスタvol.1」へも出展されますが、国際イレイサースタンプ品評会金賞受賞作家としてこれまで以上に注目を集めることと期待しております。では、最後にズバリお訊きしますが、ご自身の中で「この作家さんが目標」という方はいらっしゃいますか?
ともたろさん:
目標の作家さんは数え切れないほどいます!自分にない発想やアイデアを持つ作家さんには強く惹かれるものがあります。そしてゆくゆくは、「誰かの心に残る作品が作れるようになりたい」というのが今の目標です。
- ありがとうございます、今後のご活躍を期待しております。改めて、金賞ならびにデザイン賞のダブル受賞、本当におめでとうございました。
ともたろさん:
ありがとうございました。
ともたろさんのより詳しい情報はこちら
Instagram:http://instagram.com/tomotaro.x.hanko
Twitter:https://twitter.com/tomotarohanko
Blog:https://ameblo.jp/tomotaro-x-hanko/
minne:https://minne.com/tomotarohan
消しゴムはんこの彫りの美しさとデザインを競うコンテスト「国際イレイサースタンプ品評会」
6月2日開催の第5回品評会で最高金賞に輝くのは果たして誰なのか?
どうぞご期待ください!
https://www.artcraftfesta.com/contest
(国際イレイサースタンプ品評会開催委員長 中鉢久夫 / 2019年2月24日配信)